ささっと 決算

【2020年1月 ささっと決算】Alibaba

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【2020年1月 ささっと決算】Alibaba

対象企業:Alibaba

対象企業はアリババです。

Earning Callを片っ端から力技で確認。

◆Alibaba アリババ

中国全体の概況

  • 中国商務省によると、中国全土の小売売上高は、前​​年比で8%増加。41兆人民元。
  • 消費は、中国の経済成長の58%を占める。(GDP成長の3.5%を占める。)
  • 年間のオンライン小売売上高は8.5兆人民元。前年比で19.5%増加
  • 消費が成長のドライバー。オンライン小売が消費を牽引するエンジン。

ビジネス概況

  • アクティブな消費者は7億1100万人に達し、前四半期から1800万人増加
  • 新規ユーザの60%以上は、発展途上地域から流入
  • 独身の日(11月11日)に2648億元を記録。(アメリカのブラックフライデーとサイバーマンデーを足した2.3倍に相当
  • MAUは8億2400万に達し、前四半期から3900万増加
  • AliExpress DAUは56%増加
  • Tmall Globalの有料GMVは前年比で45%増加
  • Tmall Globalの配達は2.78日短縮。(前年比、10%短縮。)
  • Lazadaの四半期の注文は前年比で97%増加
  • Cainiaoの収益は67%増加。(75億元)
  • Cainiaoは11月11日、12億9000万件を処理。6億9千万件が1週間以内に発送。(前年比30%改善
  • Cainiao Postの利用は前年比88%増加
  • Alibaba Cloudは、前年比で62%収益が増加
  • eコマース(コアシステム)をパブリッククラウドへ移行し成功
  • 独身の日の期間中、ピーク時に毎秒544,000を超える注文を処理。970ペタバイトのデータを処理。24時間以内に60億のサイバー攻撃から防御。
  • Tmall Supermarketは直接販売(手数料ビジネスでなく)を行っており、直接販売量の増加は、サプライチェーンと運用効率の向上に役立つ

新型コロナウイルスの状況

私たちの使命は、どこでも簡単にビジネスを行えるようにすること。その使命が試されている。私たちは使命に忠実に、すべての販売者と協力し、現在の課題を克服し、ユーザーとコミュニティがウイルスと戦うことを支援する。

  • 世界中から医療用品の調達を開始。
  • 468百万人民元に相当する4,000万ユニット以上の医薬品を武漢等へ寄付
  • Cainiaoは、武漢等へ2600万ユニット以上の医薬品を配送するファーストトラックロジスティクスチャネルを立ち上げ。被災地の住民への食料やその他の消耗品を供給
  • フレシッポは、特に武漢の18店舗で、価格を引き上げず、在庫を残し営業を継続。地元住民のライフラインになった
  • フレシッポとEle.meはレストランチェーンと提携し、武漢の病院スタッフと緊急対応チームに無料の食事と必需品を提供。
  • Ant Financialと共同で、救済策を発表。プラットフォームの運営コストを削減金利の引き下げ、廃止。配達要員への助成金。収入を保証する柔軟な対応。企業のリモート作業管理を支援。
  • 政府の規制に従い、Fliggy(旅行予約サービス)は無条件でペナルティ無しのキャンセルを提供。多くのレストランが再開していないため、レストランと配達注文は著しく減少。旅行予約は航空券、ホテル、ツアーでキャンセルが発生。

その他、ウィルス関連の概況

  • DingTalk(エンタープライズコミュニケーションおよびコラボレーションプラットフォーム)を使ったリモート作業の人気が高まっている。(ビジネスや学校(学習を再開する仮想教室)で人気が高まっている。)
  • 消費者が生鮮食品、日用品のオンライン購入に移行した結果、一回の購入量は大幅に増加しているが、配達能力が不足しており、注文量の回復を妨げている。
  • 需要はあるものの、旧正月の休業後にオフィス、工場、店舗の開店が遅れ生産が妨げられている。不幸な状況であるが、顧客を支援し価値を提供する機会である。彼らの回復と長期的な成功は、アリババグループの持続可能な長期的成長に繋がる。
  • 今週の月曜日(2020年2月10日)、上海、北京、広州、深センなどの中国の大都市で、一部は仕事に戻っている。また、物流ネットワークは、特に仕分けセンター、大都市、大ハブで運用を再開し始めている。
  • 全体として、中国の消費の成長について楽観的であり、長期的な成長の見通しについては引き続き自信を持つ。

(まとめ)


苦境に陥った時こそ、その企業の真価が問われる

危機的な状況下では、何のために何を為すのかという信念が問われる。

そして、その時に重要となるのが経営理念である。

財務分析では測れない、企業の根幹を成す組織の強さである。

ここで、Alibabaの経営理念とジャック・マーの発言を引用したい。

Alibabaのビジョン

私たちは、未来の商業インフラストラクチャを構築することを目指しています。私たちは、お客様がアリババと出会って仕事し、生活することを目指しています。規模や権力を追求しません。私たちは102年間続く良い会社を目指しています。

最近のジャック・マーの発言
「21世紀において、あなたが誰であろうと、どんな組織であろうと、あなたは規模と権力を追求すべきではありません。優しさは最も強い力です。」

 

目先の利益だけを考えず、3世紀に渡って、人々の商環境をサポートし、人々の生活の一部となる事をビジョンに掲げる企業。

こういった経営理念が企業文化の浸透が、新型コロナウィルスに対するアリババの支援策の随所に表れている。

3か月ぐらいのスパンで見れば、業績が悪くなる事もあるだろう。

しかし、こういった社会から尊敬されるような企業こそが、他からは真似をできない求心力・ロイヤリティ・ブランド価値を高め、長期的に成長する会社になるだろう。

(おまけ)

冷めた目でみれば、この支援も、Win-Winになる単なる長期投資でしかないけれど、これ程早く、長期的な視野で判断し行動に移すことができるのは経営理念が浸透しているからだと思う。

 

素晴らしい経営理念を掲げる企業は多くあるけれど、なかなか浸透しなかったり、忘れ去られてしまっているような企業が多くある中で、この行動の速さと言行の一致は素晴らしい

(おまけ)

調子に乗って100本ノックと言ったけれど、

終わるころには、来年の決算を迎えるかもしれません。

確定申告の合間に、ぼちぼち更新してまーす。

 

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