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【さらっと 銘柄紹介】 TORO:TTC トロカンパニー

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【さらっと 銘柄紹介】 TORO:TTC トロカンパニー

芝刈り機、除雪機、灌漑システム用品を提供する

トロカンパニーの紹介です。

 

気になる株をピックアップ、さらっと銘柄を紹介します。

◆  TORO:TTC トロカンパニー 

芝刈り機、除雪機、灌漑システム用品を提供する会社。

 

1914年にトラクターのエンジンを提供する会社として設立。

1970年にトロの会長であるデイビッドリリーとアルコノバーの社長は、芝生と庭を全面的にカバーするメーカーになると言う指針のもと、社内の反対を押し切って除雪機を製品化。ユーザから高評価を獲得し除雪の分野で長期的に優位な立場を築いた

1990年代に、CEOのケンドリック・メルローズは競争の激しい「住宅市場」のセグメントを避け、マージンの高い「専門的なメンテナンス市場」(ゴルフ場、競技場、公園、商業施設)へ焦点をシフトする戦略に変更した。これにより、天候や経済状況の不確実性の影響を受けにくくなっている。

1990年台には「専門的なメンテナンス市場」の売上の割合は30%だったが、2019年の現在では74%まで増加している。

 

近年は、同業他社を買収したり、灌漑システム関連の企業の買収を進め、事業を拡大している。

 

大体の企業概要が把握できたところで財務諸表を見てみよう。

◆10年分の財務諸表

 

  • PL
    • 売上:2016年に停滞しているが順調に成長
    • 利益率:仕入原価、販管費が共に下がっている
    • 研究開発費:なし。
    • ROIC:29.84% 高い。
  • BS
    • 負債の割合は低く健全性が高い。
    • M&Aをする会社に見られる凸凹がある。
      • 1989年 Lawn-Boy
      • 1996年 James Hardie Irrigation
      • 1997年 Exmark Manufacturing
      • 2005年 Hayter
      • 2007年 Rain Master Irrigation Systems、Turf Guard Wireless Monitoring Technology
      • 2009年 TYCROP Manufacturing 
      • 2010年 USPraxis(BSに影響が見られる)
      • 2014年 Boss Products $227M(BSに影響が見られる)
      • 2019年 The Charles Machine Works $700M(次年度のBSへ反映)

芝刈り機に関連性の高い企業を買収して来たが、近年は水平ドリル・掘削機等も買収している。

  • 効率性 
    • 仕入債権回転日数が少し伸びている。
    • その結果、CCC(資金繰り)が改善。

正当なCCCの改善方法ではないが、事業領域をBtoCからBtoB等へ変えている影響と推察。)

  • 配当、配当性向
    • 配当性向31.6%。無理しない範囲の配当。
  • 自社株買い
    • 10年間で24.8%と高めの自社株買い。

◆ポイント

TOROの凄さは、売上が順調に伸びていて、原価率を下げ(売上高総利益率を上げ)、更に販管費を下げ、利益率を上げているところである。

 

TOROの強みは何か?

どうやって、この業績を実現しているのか?

 

端的に言うと、競争が激しく、利益率が低く、景気の影響を受けやすい、住宅市場から専門的なメンテナンス市場へM&Aを利用しながら、軸足をシフトして来た結果であると考えられる。

 

TOROは長年の企業文化がそうさせるのか、経営陣の判断が非常に優秀である。

 

トラクターのエンジンから始まり、芝刈り機へ変貌し、そして、チャレンジして除雪機へ事業を拡張し優位性を築いた後、利益率高く安定性の高い分野へと、掘削機等の灌漑事業用品へ事業を少しづつ変えながら成長している。

将来を見て戦略を立て、それを実現し、結果を出し続けている。このチャレンジ精神経営センスは凄いと思う。何より、財務諸表の数字がそれを物語っている。

また、M&Aは、原価率の低減、販管費の削減を見れば、売上だけが伸びるM&Aではない事がわかる。

 

 原価率の低減:M&Aを利用して競争率が低く利益率が高い業種へ事業を拡大した結果と推察。

 

 販管費の削減:似た業態の企業の買収をしているため、製品のラインナップが被る場合があり、効率的に統廃合している。

 

地味な企業のように見えるが、数々のブランド企業をM&Aで傘下に治めてきたルイヴィトンと同じように業績を伸ばしている。

 

言わば、芝刈り機業界のルイヴィトンである。

いや、利益率の改善を見ると、それ以上かも知れない。

いや、多分、褒めすぎである。

 

少しづつ変化しながら結果を出し続ける優秀な会社、芝刈り機業界のルイヴィトン、TOROの紹介でした。

 

(12/05時点でPER 30.82倍)

値上がりを保証するものではありません。投資は個人の責任で行ってください。
4半期決算、PER、市況、ニュース、チャートの確認をお勧めします。
(PERは15倍(~25)以下で買いたいが、良い株は高い…)

(おまけ)

トロは売上の比重を利益率が高い専門的なメンテナンス市場へ移しているが、それでも、トロ製品を扱うホームデポの売上の影響を受けるようなので、ホームデポの業績にも注意した方が良いと思われる。あとは住宅着工件数等の住宅関連の指標にも注意すると良いかも知れない。

(おまけ)

例えば、ニューヨーク市だと家の前の歩道は、降雪後、4時間以内(21時〜7時は除く)に除雪する義務があり、除雪機は個人のニーズも強かったりする。マンハッタンだと、市が除雪車を出したりするので、通勤時には除雪が完了しているけど、ニューヨークの郊外だと朝起きて除雪してから通勤する人もいて、一苦労である。

 

話が脱線するが、他にも、ニューヨーク市には規則があり、アパートのオーナーは室内の温度を昼は20度、夜は12.8度以上に保たないダメとか、1年を通して約49度のお湯が出ないとダメとか規則が決められている。

ニューヨークは建物が古いこともあって、アパートに洗濯機が置けなかったりするんだけど、コインランドリーがアパート内のフロアに設置してあったりする。あと、景観の観点から洗濯物を屋外に干したらダメらしい。

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