データ分析

1人当たりの利益(3000社 データ)

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1人当たりの利益(3000社 データ)

投資先の選定就職先の選定に役立つのではないかと思い、米国企業3000社データから、1人当たりの利益の分布をプロットし、傾向を分析し整理してみた。

1人当たりの利益(全体)

1人当たりの利益をプロットした結果は下記の通り。

上図から読み取れるポイントをいくつか抜粋してみる。

  • Amazonの従業員が跳び抜けて多い。
  • UPSの従業員が多い。
  • Starbucksの従業員が多い。
  • JPMの従業員が意外と多く、利益は頭一つ出ている。
  • GAFAM(Amazon除く)の一人当たりの利益が多い。
  • VISAの一人当たりの利益が多い。

上記の様に、GAFAM(Amazon除く)は有名なだけでなく、1人当たりの利益も跳び抜けて大きく、稼ぐ力が大きい事が読み取れる。また、Amazon,UPS,Starbucksの様に、商品を一人ひとりの手元まで届ける業態の場合、従業員が多くなる事が読み取れる。

次に、3万人までを上限として、拡大して見て見よう。

1人当たりの利益(拡大(3万人まで))

1人当たりの利益をプロットした結果を3万人を上限として拡大すると下記の通り。

上図から読み取れるポイントをいくつか抜粋してみる。

  •  人手がかからない業態・レバレッジが効く業態は1人当たりの利益が大きい
    • CBOE, CME, MKTC(取引の場を提供するサービス)
    • VISA, Master Card(決済の場を提供するサービス)
    • NFLX(動画配信サービスを提供)
  • ブランド力・技術力を保有する企業は1人当たりの利益が大きい
    • RACE(フェラーリ、高級車のブランド力・技術力を保有)
    • NVDA(CPU業界で1,2を争う技術力を保有)

上記の様に、サービス提供の運用に人手がかからず規模の拡大にも人手がかからない業態は1人当たりの利益が大きくなるように思われる。レバレッジが効く業態というよりは、サービスが使われると勝手にレバレッジがかかる業態という表現の方が正しいかもしれない。また、圧倒的なブランド力・技術力を保有する企業も1人当たりの利益が大きい事が見て取れる。

 

次に、個別の企業ではなく、業種別で見て見よう

業種別 1人当たりの利益(上位500位)

1人当たりの利益率が高い企業、上位500位までを抜粋し、業種別の割合を見ると下記の通り。

上図から読み取れるポイントをいくつか抜粋してみる。

  • 住居・商業REITが20%を占める。
  • バンキングサービスが15%を占める。
  • 石油・ガスが8%を占める。
  • 投資銀行・サービスが7%を占める。
  • 保険が7%を占める。
  • ソフトウェア・ITサービスが4%を占める

上記のように、業種別の割合を見ると、個別の企業にフォーカスした時とは、違った傾向が見えてくる。オンラインの業種が強いと思ったら、意外と古くある業種も強いことが見て取れる。

業種別の傾向について、個人的な見解をコメントしてみると、「REIT、石油・ガス、保険」は、一度、運用段階に入ったら人手がかかりにくいビジネスである事を示している様に思われる。また、「銀行、投資銀行」はレバレッジがかけられる業種のため、一人当たりの利益率が大きくなる傾向が高いように思われる。

ソフトウェア・ITサービスの業種は1人当たりの利益率が高くなりそうな業種のように思われるが、意外と他の業種の占める割合が大きい。

(まとめ)

米国企業の約3000社の1人当たりの利益の中央値は「$37,329」である。

会社の利益に400万円以上貢献している人は優秀と言えるだろう。

一方で、GAFAM、Visa、Master Card等は1人当たり利益は、跳び抜けて多い。

  • Apple:約4,000万円
  • Visa:約5,500万円

当然の結果だが、対面で販売する必要がなく、レバレッジが効く業態、つまり、物の販売ではなく、サービスを提供(場を提供)する業態は1人あたりの利益が大きくなっている。また、運用段階で人手がかからない業種も1人あたりの利益が大きくなる傾向が高いように思われる。もう一つのポイントは、業界で突出したブランド力・技術力を保有する企業も1人あたりの利益が大きい。

 

まぁ、そういう意味では、1人当たりの利益は、個人の頑張りというよりは、業態に依存すると考えるべきだろう。当然、1人当たりの利益が大きい業種の方が、給料が多くなる可能性が高くなるため、就職活動などで、仕事を選ぶときは、レバレッジが効きやすい業態人手がかからないサービスを収入源に持つ業態を選んだ方が高給になる可能性が高いように思われる。

 

投資時だけでなく、就職時の企業分析でも、1人あたりの利益を算出してみるのも良いのではないだろうか?

1人当たりの利益が大きい企業の傾向

これまでの情報をもとにして、1人当たりの利益が大きい企業の傾向を整理すると以下の通り。

1人当たりの利益が大きい企業の傾向

  •  取引・決済等の場を提供するサービス。
      • CBOE, CME, Visa, Master
  • オンラインで完結するサービス。(商品を手元に届ける必要がない。)
      • Netflix, CBOE, CME, Visa, Master, Google, Facebook
  • ブランド力・技術力を保有する。
      • Apple, RACE, NVDA, Visa, Master
  • 運用段階で人手がかからない
      • REIT、銀行、投資銀行、石油・ガス、保険等の業種。

 

上記4つを、もう一段階、抽象化すると下記がポイントの様に思われる。

1人当たりの利益が大きくなるポイント

  • 勝手にレバレッジがかかる業態か?
    • 規模の拡大に人手がかからない。
      • 突出したサービス・ブランド力・技術力で差別化された集客力を備える。
    • 運用に人手がかからない。
      • 事業の拡大に比例した増員が不要になる仕組みを備える。

 

以上、1人当たりの利益の観点で、傾向を整理してみました。

投資先の選定や就職先の選定に参考になれば幸いです。

(おまけ)新型コロナで雇用を拡大するAmazon

直近の足元の状況を見ると、新型コロナの影響で外出が制限され、ネット販売の需要が拡大し、Amazonは雇用を拡大している。これは、Amazonの事業は、入口はネット販売のオンラインだが、配送が必要なため、従業員数が多くなる業態であることを示唆している。

配送業の雇用者数という観点で、UPSの従業員数から見ても、Amazonは配送業で人が必要になっている事が推察される。

  • Amazon:約80万人
  • UPS:約50万人

一方で、全てがオンラインのデータのやり取りでビジネスが完結する業態である企業は、そもそも従業員数が少ないため、1人あたりの利益が大きくなる。(見方を変えると、従業員の削減余地が少ないともいえるし、事業が拡大すると人件費の占める割合が減るため、利益率が改善していくビジネスと見る事もできる。)

最近は、新型コロナの影響でリストラのニュースが流れてくるが、そもそも、雇用している従業員数や、1人当たりの利益がどれくらいの企業なのかという事を知っておくと、ニュースの見方も少し変わってくるのではないだろうか?

(おまけ)雑談

今回、約3000社の情報をグラフにしてみたのだけど、PCが何度も固まって、一瞬、画面が真っ黒になったりしてヒヤヒヤしました。

無意味にデータを増やしすぎた・・・PCが重いー。

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