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株価は何で決まるのか?(経済指標編)

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株価は何で決まるのか?株価がなぜ上がるのか?

「株価の50%はお金の量で決まる!?」という話。

株価は何で決まるのか?株価がなぜ上がるのか?
この点について、まともな説明を見たことがない。

株価は需給で決まる。株価が上がるのは「株価が上がると思って株を買う人が多いから」である。しかし、「なぜ株を買う人が多いのか」という点が明確に説明されているのを見たことがない。

米国株を買う理由(株価が上がると思う理由)として、下記のような説明がされる事が多い。

  • 過去100年以上に渡って上昇し続けているから
  • 経済が成長し続けているから
  • GDPが増えているから
  • 人口が増えているから
  • GAFAのようなグローバル企業を包含しているから
  • 新しい技術・企業を生み出す文化・土壌があるから
  • 雇用の流動性が高いから
  • 株主第一主義であるから
  • ガバナンスがしっかりしているから

まぁ、正解もあるんだろうけど、根拠がフワッとしていてポエムに近いように思う。

もう少し、数値化された根拠が欲しい。

そこで数値化された根拠を求めるべく、機械学習によって、経済指標から今の株価を説明すると、下記のようになる。

注意:過学習(オーバーフィッティング)の状態なので、過去から現在までの説明としてはフィットしているとしても、今後の未来を予想するものではない点は注意してほしい。

上図は、それぞれの期間について、S&P500の株価を目的変数として、経済指標を説明変数としたときの各説明変数の影響度を%で示したものである。

説明変数として使用した経済指標は下記の通り。
・金利(2年、5年、10年、”10年-2年”)

 ・金、銅、原油、ドルインデックス
 ・失業率、新規失業保険申請件数、失業保険受給件数
 ・FRBのバランスシート、M2:マネーストック(マネーサプライ)
 ・CPI、CPIコア、PCE、PCEコア
 PMI
 ・GDP

FRBのバランスシートが取得できる「2002/12/18~2022/3/15」の期間で見ると、流通貨幣、M2(マネーストック、旧マネーサプライ)、FRBのバランスシートが48.1%を占めている。つまり、長期的に見ると「株価の50%弱はお金の量で決まっている」と言える。(お金の量の影響は、2007年以降は約39%、2020年以降は約35%。)

そして、成長性としてGDPが20.8%、PCE(個人消費支出:Personal Consumption Expenditures)が12.8% 影響している。つまり、長期的に見ると「株価の約34%が経済成長(個人消費の成長)で決まっている」と言える。(大きくCPIとPCEとPCEコアを一括りとすると、経済成長(個人消費の成長)の影響は2007年以降は約28%、2020年以降は約25%。)

これをざっくりと図に整理すると、下記のようになる。

次に、S&P500のようなインデックスではなく、個別株で見てみよう。

S&P500の代わりに「個別株としてMicrosoftの株価」を目的変数に設定し、GDPの代わりに「MicrosoftのEPS」を説明変数に設定する(他は同じ)と、下記のようになる。

多少の割合は変わるものの、長期的に見ると「株価の50%はお金の量で決まる」というのは同じ結果となった。そして「EPSの影響は23%」となった。

つまり、企業の業績を確認するのは、株価に影響を与える23%の要因として業績の確認をしているとも言える。

まとめ

今回調査した条件では、長期的に見ると「株価の50%はお金の量で決まり、30%が経済成長で決まる。」という結果となった。

つまり、これが「株価は何で決まるのか?」という問いに対する回答であり、「株価がなぜ上がるのか?」という問いに対する回答は、お金の量が多く、経済成長しているからである。と言ったところだろうか。

しかし、確認するべき要因として、他の重要な要因を見逃している可能性もあるし、たまたま似た動きになっているものに関係性を見出しているだけかもしれない点には注意してほしい。

また、前述した「期間と経済指標で株価」を調査すると、このような結果となったという点も注意点として挙げておきたい。

何が言いたいかというと、最近はインフレ率が高まっており、PCE、CPIは個人消費の成長として意味合いよりも、インフレの指標としての意味合いが高まっており、これまでの「株価と経済指標との関係性」今後の関係性では少し変わってきているように思う。

まぁ、いずれにせよ、個別の企業の業績に注意を払いつつも、それ以上にお金の量として、金融政策に注意を払ったほうが良さそうだ。そして、足元の状況は、金融引き締めの方向に動きつつあるので、それに抗う株価上昇要因として、GDPの成長、EPSの成長に期待したいと言ったところだろうか。(経済は復調しつつあるが、経済が回復しているから金融引き締めをするというよりは、インフレ対策として金融引き締めをせざるを得ない状況である点が、厳しい状況ではある。)

何かの参考になれば幸いです。では!

期間や経済指標等のパラメータを少し変えていますが、今回使用したプログラムの元は下記にあります。良かったら参考に触ってみてください。

カンタンに機械学習で株価分析・予測|Hippen(米国株,python)|note
いくつかアイデアはあるんだけど、 Pythonで簡単にできる事は、やり尽くした感がある。 そこで、新境地を開拓すべく機械学習で株価分析・予測する領域に一歩足を踏み入れてみた。 しかし、なにかと壁が高い。 なんやら、わからない用語が飛び交うのである。サポートベクターマシーンとかいう強そうな覆面レスラーのような名前が...

ちなみに、経済指標を一覧で確認ツールを作成しているので良かったら使ってみてください。

主要な経済指標をチェックする|Hippen(米国株,python)|note
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ツールの出力結果はこんな感じ(下図)です。

機械学習で重要とされた「GDP、流通貨幣、M2、FRB Assets、PCE」が網羅されています。

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